小児矯正と成人矯正の違いについて
“歯列矯正”は何歳になってからでも受けることができますが、“小児矯正”となると明確な制限が加わります。なぜなら、小児矯正は顎の骨の成長が持続している間でなければ、適切な治療効果が得られないからです。今回はそんな小児矯正と成人矯正の違いについてわかりやすく解説します。
▼小児矯正の特徴
◎小児矯正の対象となる年齢
小児矯正が受けられる年齢は、3~15歳くらいです。厳密な年齢制限はないのですが、歯並びや顎の骨の発育に関する異常を改善できるのは、乳歯列が完成してから、顎の骨の発育が終わるくらいなので、小児矯正の2期治療も中学生までに完結するのが一般的といえます。
◎1期治療と2期治療の違い
小児矯正は大きく2つの時期に分けられます。1期治療は3~12歳くらいまで行うもので、顎の骨の発育を正常に促すことが主な目的です。代表的な治療法である「床矯正」では、顎の骨の幅を広げますよね。大人の矯正のように、歯並びの乱れを細かく整えるようなことはほとんどしません。
2期治療は12歳以降に受けるもので、いわゆる“歯列矯正”であり、成人矯正とほぼ同じと考えて間違いではありません。マルチブラケット装置やマウスピース型矯正装置を使って歯並びの乱れを細かく整えていきます。ただ、12~15歳くらいならまだ顎の骨が発育する力を少しだけ利用することが可能であり、標準的な成人矯正とは少し異なるともいえます。
▼成人矯正の特徴
◎年齢の上限がない矯正治療
大人が受ける成人矯正に、年齢の上限はありません。実際、40~50代になってから歯列矯正を始める方も少なくありません。もちろん、年齢が上がるにつれて歯の本数が少なくなったり、顎の骨の状態が悪くなったりすることで、矯正が難しくなることもありますが、年齢を理由に歯並びの治療を諦めてしまうことはもったいないです。ちなみに、成人矯正には年齢の下限があります。顎の骨の発育が続いている年齢では基本的に成人矯正を行うことはできません。
▼まとめ
今回は、小児矯正と成人矯正の違いについて解説しました。治療を受けられる年齢から治療目的、治療手順に至るまで、両者にはたくさんの違いがあります。とくに治療を実施できる期間が限定されている小児矯正は、できるだけ早めにカウンセリングや相談を受けておいた方が良いといえます。兵庫県加東市で小児矯正に力を入れている「ふくおか歯科」までご相談いただければ、ていねいにカウンセリングいたします。