子どもの歯が抜けたらどうする?
皆さん、こんにちは。ふくおか歯科です。
お子さんの歯がぐらぐらしてきたり、突然抜けたりすると、保護者の方はとても心配になりますよね。「歯医者に連れて行くべき?」「家で何かケアが必要?」と悩まれる方は多いものです。特に乳歯と永久歯では対処法が大きく異なるため、正しい知識を持っておくことが大切です。今回は、子どもの歯が抜けたときにどう対応すればよいのか、歯医者の立場からわかりやすく解説します。
乳歯が抜けた場合の対処法
乳歯は、永久歯が正しい位置に生えるためのガイド役を果たしています。通常、6歳頃から前歯が自然に抜けはじめ、12歳頃までに順番に生え変わります。この場合、基本的には特別な処置は必要ありません。
抜けた後の歯ぐきは出血しやすいので、ガーゼを清潔な指で軽く押さえて止血しましょう。血が止まれば基本的に問題ありません。ただし、強く揺すったり無理やり抜くのは避けてください。乳歯の下で永久歯が正しく育っていない場合や、乳歯が抜けずに残っている場合は、噛み合わせや歯並びに悪影響を及ぼすことがあります。その際は、歯医者に相談することをおすすめします。
また、抜けた部分は感染予防のため、触りすぎず、清潔を心がけましょう。食事はしばらく柔らかいものを選び、熱いものや刺激の強いものは避けると安心です。乳歯が抜けたことで歯ぐきに腫れや痛みが続く場合も、歯科医院を受診してください。
永久歯が抜けた場合の対処法
永久歯は一生ものです。事故や転倒で抜けてしまった場合は、早急な対応が必要です。永久歯は30分以内に適切な処置を行えば、再植(元に戻す治療)が可能なケースがあります。
まず、抜けた歯を探し、土や汚れがついていてもゴシゴシこすらず、流水で軽く洗います。歯の根元には重要な組織がついているので、できるだけ歯の頭の部分(歯冠)を持つようにしましょう。次に、保存するためには口の中(頬と歯ぐきの間)に入れるか、牛乳、歯の保存液に浸します。乾燥は絶対に避けることが重要です。
その後はできるだけ早く歯医者を受診してください。受診までの時間が短いほど、再植の成功率は高まります。たとえ歯が完全に抜けていない場合でも、歯がグラグラしている、位置がずれている、歯ぐきから出血が続いている場合は、放置せずに歯科医院での診察を受けることを強くおすすめします。
また、永久歯の外傷は歯だけでなく、噛み合わせや周囲の歯ぐき、骨にも影響を及ぼすことがあります。目立った症状がなくても、歯医者でレントゲンを撮り、見た目では分からない損傷を確認することが大切です。
まとめ
お子さんの歯が抜けたとき、乳歯と永久歯では適切な対応が異なります。乳歯の場合は基本的に自然に任せて問題ありませんが、異常があれば歯医者に相談しましょう。永久歯の場合は一刻を争う対応が求められ、抜けた歯の保存方法や迅速な受診が、歯の保存につながります。ふくおか歯科では、子どもの歯のトラブルに関する相談を随時受け付けています。お困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。お子さんの大切な歯を一緒に守っていきましょう。